プロテイン愛飲者の私ですが、プロテイン飲料などタンパク質中心の食事を摂っている方は注意!
最悪の場合、脳死というケースも。
プロテイン事故の概要とその原因とは?プロテインの副作用をまとめて紹介。
大学時代の部活からの習慣で、引退してからもプロテインを飲み続けている私ですが、
ザ!世界仰天ニュース|日本テレビで他人事では済まされないニュースをみました。
プロテインの副作用で脳死:原因は肝臓にあり
プロテイン副作用事故:摂りすぎで気分が悪くなる
事件の概要を簡単に。
事件はオーストラリア西部に住むミーガン25歳、2児のママに襲い掛かりました。
出産後、スタイル維持のために始めた筋トレが趣味。
トレーニングにハマった彼女はトレーナーのアドバイスもあり、
たんぱく質中心の食生活に切り替えて、野菜とともに高タンパクな食事を摂るようになりました。
朝食後やトレーニング後にはプロテインを飲み、昼食も野菜と一緒に鶏むね肉。
こうした食生活を続けて2週間。
彼女は体のだるさを感じ始めました。
頭痛も治らなかったが、風邪だと思って病院へはいかず。
そして高タンパクな食生活を続けて40日ほど経ったある日、
意識不明で倒れている彼女が発見されました。
その時すでに自発呼吸もなく、脳死状態だった、とのこと。
プロテイン副作用事件:原因は彼女の肝臓に
その後の血液検査の結果、
血中アンモニアの数値が異常に高かったことが判明。
原因は「尿素サイクル異常症」という疾患を彼女が患っていたことによるもの。
「タンパク質」は「炭水化物」「脂質」とともに三大栄養素と呼ばれています。
その役割は、
- 筋肉
- 内臓
- 血液
- 酵素
- ホルモン..etc.
といったものを生成するのに必要とされる栄養素
タンパク質とは?特徴や種類、体を作る働きについて | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)
タンパク質は体内で分解・吸収される工程において有毒なアンモニアを発生させます。
しかし、通常アンモニアは
肝臓で解毒 → 尿となって排出
されます。
ところが稀にうまく解毒できない人がいます。
これが
「尿素サイクル異常症」
この病気を持つ人がタンパク質を摂ると血中アンモニア濃度が高くなり、
- 体のだるさ
- ボーっとする
- 多呼吸
- 嘔気
といった非特異的な症状が起こります。
6. この病気ではどのような症状がおきますか
何となく元気がない、哺乳力低下、多呼吸、嘔気、嘔吐、意識障害、痙攣など非特異的な症状がほとんどです。乳幼児期の突然死の報告もあります。高アンモニア血症が持続したり、繰り返すと中枢神経障害を生じ、発達障害、行動異常、精神障害を引き起こします。アルギニノコハク酸尿症では髪の毛のねじれが、アルギニン血症やHHH症候群では小児期から進行する両側麻痺はよくみられる症状です。
つまり「尿素サイクル異常症」の彼女にとって最初からプロテインが危険なものだったということ。
タンパク質の摂りすぎで脳死状態になってしまったようです。
「尿素サイクル異常症」は遺伝性の疾患。
ただし症状が軽い人は普通に肉などのタンパク質を摂取しても問題なく、
本人が疾患を自覚していない場合も。
タンパク質を多く摂取した際にボーっとしたり、
体がだるかったりが続く人は医師に診断するように!
とのことでした。
なお、「尿素サイクル異常症」は日本では「難病」に指定されています。
詳しい病気の内容・原因・治療法などについては下記のページを参照ください。
プロテイン脳死事故まとめ【尿素サイクル異常症】
「尿素サイクル異常症」の人はプロテインには気を付けましょう!
ということで、
「プロテインが良くない」のではなく、
「プロテインが良くない人もいる」とわかったことで安心した私でした。
ただ、誰もが聞いたことあるはず。
プロテインよくない!
ということを。
私もプロテイン摂取について聞いたことがあるものがふたつ。
「プロテインは肝臓に悪い」
「プロテインが身体に悪いという科学的根拠はない」
というもの。
それが本当なのかも含め、いくつか調べて簡単にまとめてみました。
プロテイン過剰摂取の副作用まとめ
「プロテインは身体に悪影響」に根拠なし!過剰摂取には気をつけろ!
現在の医学・栄養学の研究において「タンパク質(プロテイン)が身体に悪い」という科学的根拠はありません。
ただし、いくつかの報告があることから、
極端な過剰摂取は身体に悪影響を及ぼす可能性はあります。
大前提 : 1日に必要なたんぱく質(プロテイン)の量
厚生労働省の発表しているデータによると
18歳以上の男性 : 60g
女性 : 50g
を推奨量としています。
たんぱく質をはじめ、各栄養素の摂取基準はこちらから確認できます→
「日本人の食事摂取基準(2015年度)」策定検討会審議会資料 |厚生労働省
目安としては
- 成人の場合、体重1kgあたり1g
- フィットネスをする人で、体重1kgあたり1.5g
- アスリートともなると体重1kgあたり2g
とも言われています。
筋力アップ 4|ザバス栄養講座|ザバス|株式会社 明治【公式】
参考までに、卵1個のたんぱく質は約6g(100gあたり約12g)
単純に考えてしまえば1日に卵を10個も食べなければなりません。
(ちなみに「卵の1日の摂取制限」というのも根拠のないことが明らかになり撤廃されました)
このデータを目にすると「タンパク質の過剰摂取はなかなか起こらない」という認識になるのではないかと思います。
では、実際に過剰摂取してしまうとどんな症状が出るのか。
プロテイン副作用① : 内臓疲労
たんぱく質の消化吸収の過程で有毒なアンモニアが生成されること。
アンモニアが肝臓で解毒 → 尿となって排出されること。
上記2つは前述のとおりです。
つまり、
たんぱく質を摂り続けると常に肝臓・腎臓が働き続けることに。
当然、肝臓・腎臓を休ませることも出来ず、負荷は大きくなるばかり。
内臓疲労が引き起こされてしまう可能性があるようです。
タンパク質の摂りすぎは危険!?過剰摂取による影響とは | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)
プロテイン副作用② : カロリーオーバー
肉や卵は高たんぱくですが、高カロリーでもあります。
たんぱく質だけに気を取られるとカロリーオーバーが続き、結果的に肥満…なんてことに。
高たんぱく低カロリーを心がけましょう。
プロテイン副作用③ : 尿路結石
尿路結石の原因のひとつに動物性たんぱく質の摂りすぎがあるとのこと。
尿路結石とは、石のような塊が腎臓や尿管を詰まらせる病気。
「激痛」のイメージがありますが、必ずしもそうとは限らないようです。
そして尿路結石の原因に動物性脂肪、動物性たんぱく質、線分、糖分の多量摂取があるようなのです。
40年間で患者数が約3倍!「尿路結石」とは?|NHK健康ch
プロテイン副作用④ : 腸内環境のみだれ・便秘
腸内には100兆個もの細菌が生息。
善玉菌やビフィズス菌、悪玉菌など名前を聞いたこともあるでしょう。
通常は善悪中間の菌、次いで善玉菌が多く存在し、悪玉菌の発生を抑制。
食中毒菌や病原菌による感染の予防は発がん性を持つ腐敗産物の産生を抑制する腸内環境を作ります。
しかし、高タンパク高脂質な食事が続くと
悪玉菌がたんぱく質や脂質をエサに増殖してしまい、便秘や下痢などの原因になります。
おわりに:プロテインで命の危険!飲む前に気を付けたい副作用【健康】
摂りすぎはダメ!!
過剰摂取には気を付けてこれからもプロテイン飲み続けます!